2006年7月19日~23日:北海道・道東地方への旅行の記録です。
呆れるほどとっても長いアルバムなので、飛ばしとばしご覧下さいね。。。。
始まりはここから。。。。
【7月19日】
尾久方からの推進入線(バックでホームに入ってくる)。写真に収めようとする人だかりでピントも合わせられず。。。
すかさず先頭まで走ってパシャリっ(笑) 入線から発車まで14分。
ブルートレインがブルートレインたる所以。サイドに走る金帯が誇らし気に輝く。
非日常へのトンネル。
ここがこの日の部屋。北斗星1号9号車2号室。
室内はこんな様子の個室「ロイヤル」。シャワーやトイレ、洗面も室内に。
おたるワインやミニチュアボトル・ウィスキーのウェルカムドリンク。その他にも、モーニングコーヒーと朝刊のサービスが付く。ささやかな特権っぽさが楽しい。
すぐ横を日常が走る。。。
小雨だったこの日、郊外に抜けると最後の陽が少しだけのぞいた。
短時日で決めた旅行だったため、食堂券のキャンセルが取れなかった。
駅弁の夕食を個室で済ませ、二回のディナータイム終了後のパブタイムに食堂車へ。朝食で利用するにしても、やはりこんな時間は愉しみたい。
北斗星にはJR東日本編成とJR北海道編成がある。北海道編成の1号9号車ロイヤルには天井にステラリウムがある時があるとは聞いていた。室内の闇に浮かびあがるステラリウム「富良野」の光景。子供騙しだって嬉しいものは嬉しい。
先頭まで車内探検。青森駅が工事中である関係から逆編成で運行中らしい。本来なら、ここは最後尾になって立ち見展望スイート(笑)
夜は更けてゆく。踏切を通過する刹那、通り過ぎる光の列を見上げた人はいただろうか。
【7月20日】
目覚めると噴火湾沿いを走っていた。迎えてくれた北の海と大地。。。
雲に覆われていても、揺れる車窓を眺めながらの朝食は格別。間もなく終着の札幌。
16時間28分の旅が終わった。
北斗星を新千歳駅で途中下車したくなかったため、札幌丘珠空港から釧路へ。
ボンバルディア DHC8-Q300(56席)
離陸後しばらくは、眼下に羽田や成田とはまた異なる景色が広がっていた。
・・・・が、やがて雲の中へ。
曇り空の釧路に着くと、急ぎ霧多布湿原へ。釧路湿原、サロベツ原野に次ぐ国内三番目の面積を誇るそれはもう美しい湿原。優しく蛇行する琵琶瀬川。是が非でも見てみたかった。頑張って来てよかった。安堵。。。
背後を振り返ると、ハマナス咲く丘陵の先には太平洋が迫る。
河岸段丘のように折り重なる稜線が遠く霞むまで美しく連なる。
その足で向かったのは、その日の宿、虹別の「
ヘイゼルグラウスマナー」。
美味しいジビエを楽しみに、三年ぶりに再訪した。
冷え込んだ夜、応接間の暖炉には火がいれられていた。
霧雨の夜、森の中にそっと佇む。
一日の疲れと温かな光が眠りへと誘う。。。
【7月21日】
霧雨に洗われた緑が美しい朝。
やはり陽は射していなかったけれど、すべてが輝いている。
また訪れてみたい虹別。マナーハウス。
この日向かったのは知床。羅臼の海も空も鈍色だった。
ところで、頼りになる今回の旅の相棒はこれ。マツダのVERISA。
昼食は羅臼の道の駅で勧められた「純の番屋」へ。「北の国から」の(笑)
でも店内の雰囲気はホントにもう最果ての番屋。
トド刺がとっても美味しかった。。。
濃霧の羅臼岳で迎えてくれたキタキツネ。
知床横断道路を下りてきて降り返ると、一瞬霧が晴れて羅臼岳が現れた。久しぶりに見る蒼い空。陽の光。
知床五湖付近には鹿がたくさん。ふと目が合った。。。
可愛い瞳。お食事中(笑)
羅臼から知床半島を横断した反対側にあるウトロで楽しみなのは、この遊覧船。
ウミネコが伴走してくる(笑)
曇りでも、その曇り空が雄大。
神秘の森にかかる霧の白さがとても美しい。
ときに陽が射してオホーツクの水面がそれを映す。
刻々表情を変える空、雲。。。
気紛れにまた覗く青々とした空。
知床を低く流れてゆく雲。。。
水平線近くが微かに赤らんだ。
ウトロに帰港すると目の前には今日の宿「
知床グランドホテル北こぶし」が。
ここも再訪ということで、その旨予め伝えておいたところ、なんと貴賓室に通された。この他にツインのベッドルームも(驚)
夕暮れを待って部屋からも写真を撮りつづける。壮大な空が広がる。
ウトロ港の夕暮れ。
夕焼けは見れなかったけれど、名残りの陽が輝いた。。。
【7月22日】
翌朝、ウトロを出て直後オシンコシンンの滝に寄った。名は「エゾマツの群生地」に由来。
テレビにも出ていた土産物屋さんの番ネコ。まったく動かない(笑)
清里辺り。金色に染まった麦畑や白花が咲き乱れるジャガイモ畑が美しくどこまでも続く。
立ち寄った屈斜路湖も霧に煙っていた。
足湯。湖岸ギリギリなのに本当にポカポカ。
壊すと損害金100万円のクッシー(笑)
やがて辿り着いたのが、予約時に早めのチェックインを勧められた「
チミケップホテル」。
エントランス正面には、ホテル内のいたる所で目にする、森の木をデザインしたこのホテルのロゴが。
こじんまりと落ち着いた室内。テレビすらない。ぽつねんと扇風機が。。。
アメリカンキルトの風合いが優しい。
森と湖に囲まれたレストラン。
温かなランプの光が夕食の時を待つテーブルを照らす。
腰に熊よけのベルを吊るしてチミケップ湖畔の散策へ。
どのみちガスがかかっていたけど、足許がぬかるんできて見晴台へは行けそうもない。
道すがら咲く花々には必ずと言っていいほど蜜を求める虫がいた。短い夏。
30分ほど歩くと、誰もいない湖畔のキャンプ場に出た。
ただひたすらひっそりと静まりかえるチミケップ湖。
風もなく湖岸の立木と空を鏡のように映す。
低い雲がゆっくりと姿を変えてゆく様に目を奪われる。
風が霧を運んできた。
夜の森に灯る明りが、ホテル内を流れる温かな時間を連想させてくれる。
虫の鳴き音ひとつしない静かな夜がチミケップホテルを包み込む。
木肌に包まれて眠る。。。
【7月23日】
空模様に関わらず、それでもただただ美しい湖岸の朝。
朝食はもとより、写真を撮らなかったものの、ディナーはものすごく美味しかった。
透き通った朝。連綿と続くチミケップの朝のひとつに過ぎない。
敷地内に隣接して建つチミケップ漁協の小屋。
宿泊していた人たちが、ひと組またひと組とチェックアウトしてゆくと、また何事もなかったかのように佇む。
ボクらもまた帰路につくとき。
帰りすがら、対岸の林を抜けて写すことができたホテル遠景。
最終日の今日も曇り空。また訪れて今度は湖面を照らす夕陽を見てみたい。
釧路へ向かう途中、阿寒湖畔で立ち寄ったアイヌコタン。船戸与一さんの「
蝦夷地別件」を読んで以来、想い入れがあったアイヌの人たちの文化。とうとうその一端なりともに触れられるのが嬉しかった。華やかなアイヌ男性の半纏。
美しい女声に合わせて舞われる鶴の踊り。
可愛らしいアイヌのお嬢さんだったのに、ピンボケになってしまってごめんなさい(泣)
お盆を取り合い投げ合う踊り。最前列に張り切って座っていたボクも、アイヌのお嬢さんとお盆を投げ合った(嬉)
アイヌの神さまに捧げる男性の神事。
この通りピンボケてしまって本当に残念。彼女たちが美しく素敵な舞いや歌を披露してくれた。
オオカミ?キツネ?いずれにしても生活のために必要とした毛皮。
アイヌコタンを後にして、再び釧路へ向かう。途中「双湖台」からの湖「ペンケトー」の眺め。北海道の形に見えるとのことだけれど、なんとなく見える。。。
いたる所で見かけたこんな光景とももうすぐお別れ。
手前の森の向こうが釧路湿原。
日常へのゲート。灰にならないように、心と身体のスイッチを遮断する。
ボーイング767-300(279席)
ボクのカメラは釧路空港に。したがって家人のコンパクトカメラで撮ったもの(汗)
離陸して雲を抜けると、最後の最後に、遠くの雲に淡い茜色が滲んだ。。。。
さようなら北の大地。。。。